歴史あるまち佐世保。その歴史遺産をめぐる。(浦頭引揚記念資料館、針尾送信所、無窮洞)
グルメに自然にテーマパークに、様々な観光要素のある佐世保ですが、
日本の歴史、主に戦争関連の施設も保存、そして公開されています。
今回はレンタカーで訪れている事もあり、公共交通ではアクセスし辛い歴史遺産を巡って長崎を後にしました。
このページはこちらの記事の続きです。
本土最西端から佐世保の市街地へと戻って街ブラをした後は、空港方面へ移動しつつ観光スポットへ寄り道します。
やって来たのは浦頭港が一望できる、小高い場所。
この場所にあるのは「浦頭引揚記念資料館」という施設。その名の通り戦後に行われた「引揚」に関する資料館。
施設の規模としてはそれほど大きくはありませんが、入館無料で立ち寄る事が出来ます。
入館すると案内の方からビデオ映像の案内がありました。
ここ浦頭港には太平洋戦争の終結後に佐世保引揚援護局が配置され、
139万人の軍人や民間人が本土へと引揚が行われた。その数はその数は博多港に次ぎ2番目に多い。
館内は2フロア構成で、引揚に関するパネル展示や当時の品々の展示など。
引き揚げ船から上陸後はこの地で検疫などの手続きが行われ、すぐに故郷へ帰ることは出来なかったという。
この地で行われた引揚を後世に残すための資料館。月並みではありますが、とても勉強になりました。
続いては浦頭引揚記念資料館の近くにある、この3本の塔
西海橋の近くにそそり立つ、コンクリート製の塔。
この針尾送信所は太平洋戦争の勃発の口火を切った真珠湾攻撃の暗号文「ニイタカヤマノボレ1208」を
「中継」したと「言い伝えられて」いるそうです。
言い伝えられているというのが気になりますが、裏付ける資料が残っていないそうです。
針尾送信所では塔の内部と電信室が一般公開されており、特に予約などもなく見学が可能です。
コロナ前はガイドの方が付き添ってくれたそうですが、今はチラシを持ってセルフ見学。
旧日本海軍が建設した136メートルの電波塔。
遠くからでも目立つその塔を真下から見上げると、やはりデカいし高い。
入口が開いているので、そこへ向かいます。
内部は割と簡素。照明の他はハシゴと歯車の付いた何かの機材がある程度。
そして塔の内部を見上げると、やっぱり高い。
音が変な感じに反響するので、音を出して反響音を楽しむのもまた面白いかもしれない。
電信室は昨年内部の公開が始まったばかりだという。草木で覆われており廃墟に近い感じもします。
入口でヘルメットをかぶり、内部へと潜入する。
この写真は電信室のなかでも一番広い機械室という場所。高周波発電機がここに置かれていたそうです。
さっきの部屋は広々としていましたが、一部の部屋は崩壊した状態で公開されていたり
天井の配線がぶら下がった状態になっており、良く言えば「当時を再現」悪く言えば「これ大丈夫か?」という気分になる。
セルフで見学が出来るくらいなので、恐らく大丈夫なんでしょう。
ざっくりですが、こんな感じの針尾送信所でした。
少し移動して、西海の丘展望台より西海橋を望む。
西海の丘展望台からも針尾送信所の姿を見る事が出来ます。
デカいだけではなく3本立っているので、より目立ちますね。
西海橋は去年訪れたので、その時の記事も合わせてどうぞ。
長崎空港へ帰る途中に、ちょっと寄り道。こちらは有名なハウステンボスの敷地の一部分。
現在ハウステンボスのある場所は、かつて引揚援護局の施設が置かれていた場所。
実はここ、ハウステンボスと見せかけてJRAの場外発売所「ウインズ佐世保」なんです。
場外発売場がハウステンボスの敷地内にあり、建物もハウステンボスの雰囲気に合わせて作られている
ほら、ここからでもハウステンボスの雰囲気が楽しめるよ!
まぁ、実際は柵でエリアが分断されていますがね・・・。
向こうは家族で楽しいテーマパーク。こっちは競馬で馬券な世界だ!!
ハウステンボスも昨年訪れたので、園内の様子も合わせてどうぞ。
ウインズなのでちゃんと投票しないとね。結果はダメでしたが。
ハウステンボスの駐車場は有料ですが、このウインズの駐車場だけは無料になっている。
さて、次に寄ったのは帰り道の途中。大村線の南風崎駅の近くにある「無窮洞」という施設。
太平洋戦争末期に手彫りで彫られた防空壕であり、現在も保存され内部を見学する事が出来ます。
案内の方からチラシを頂きました。
「昨今の社会情勢もあり、案内出来ないからチラシを見て」との事。
案内の方は常駐していましたが、入口は施錠されていたので開けて頂きました。
内部を見てびっくり。もっと小さくて狭いものを想像していたため、もの凄く大きく感じる。
この無窮洞は、当時の宮村国民学校の教師と小学生たちが掘った巨大な防空壕であり、
避難中でも内部で授業が出来るよう、写真のような教壇を設けているのが特徴である。
天井がアーチを描いていたり、書類棚があったりとただの防空壕ではないこだわりを感じます。
内部で生活が出来るように調理室があったり
通路もまた広い。
ぐるっと一周する事の出来る内部はとても広かった。
戦時中の記憶として残るこの無窮洞。普通に観光していたのでは恐らく気付かなかっただろう。
寄り道程度ではあったが、こういう遺構もあるのかと勉強になりました。
さて、今度こそ大村湾沿いに長崎空港へ戻りましょう!!
・・・とレンタカーを返す前に、長崎空港へのアクセス道路の脇にある海岸にやって来ました。
観光スポットとして紹介されている森園公園にある「ガラスの砂浜」という場所
廃ガラス瓶を砕いて作った砂似よって出来た砂浜だと案内されています。
確かによーく見ると、砂が輝いておりガラス片である事が分かる。
ガラス片で砂浜だとなんか心配になりますが、怪我はしないように加工してあるので大丈夫との事。
「インスタ映え」なのが理由か分かりませんが、結構な人が砂浜でしゃがんで撮影をしてました。
はい、2日間にわたる佐賀・長崎のドライブツアーもこれにて終了!
ガソリンスタンドで給油して、目の前のレンタカー屋に車を返却します。
今回は2日間で248kmと、まぁそこそこ走りました。
初夏の長崎。結構動き回って汗ばんでしまったので、レンタカー屋と同じ区域内にある入浴施設でリフレッシュ
飛行機で帰る前に風呂(温泉)に入れるっていいわ・・・。
空港まで戻るのに路線バス使おうと思ってましたが、
どうやら入浴施設を利用すれば空港まで無料送迎してくれるサービスがありました。有り難く利用して空港へ。
帰ってきました。長崎空港。
空港内のレストランで長崎ご当地グルメのトルコライスをいただく。
ピラフ・ナポリタン・豚カツがワンプレートに盛られた、炭水化物の塊みたいなメニューですが、旅行中くらいいいよね?
レストランで食事を済ませたら空港内の売店が軒並み閉まってた。
コロナ禍で営業時間短縮で仕方ないですが、何だか寂しいなぁ。
時間が余ったので展望デッキで黄昏れる。
さて、時間になりましたので飛行機に搭乗します。
グッバイ長崎。まだまだ見足りない所もあるし、きっとまた来るよ!!
ちなみに帰りの便も空席多数な状態でした。
これから状況は良い方面へ進むハズですが、早く終息する事を願います。
そんなこんなで週末の佐賀・長崎ドライブツアーでした。
旅行は天気の良い日に限る!!