北海道に炭鉱の歴史あり。北海道三笠市の三笠ジオパークで炭鉱遺産をめぐる。

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北海道といえば自然にグルメに鉄道に、そして炭鉱跡探訪ではないでしょうか!?

三笠鉄道村も面白かったですが、個人的には更に面白かったのが「三笠の炭鉱遺産めぐり」
鉄道同様に「三笠ジオパーク」として保存・管理されていたため、探訪するにはとても条件が良い。

そんな感じに三笠の炭鉱めぐりをしたお話をさらっと紹介。

このページはこちらの記事の続きです。

北海道といえば、自然にグルメにそして鉄道。 かつて約4,000kmあった北海道の鉄道路線も年々廃止され、その距離は短くなる一方。 そんな北海道の廃止路線も、その廃線遺構を利用した施設になっている所も多く三笠市もそのひとつ。 以前から訪れたかった三笠鉄道村へ、レンタカードライブの機会に訪れた話。

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前回の三笠鉄道記念館から更に山の方へ進んだ所に「旧幌内炭鉱変電所」「旧幌内炭鉱音羽坑」の文字。
案内地図には書いてあるのに、途中の道が寸断されているあたり、これどういう意味なんだろ?

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こういう意味だった!

1車線くらいしかない未舗装路が現われて「本当にこっちで合っているの?」とか
「このまま進むと熊が出るんじゃないの」という不安がいっぱいで地図を確認するも圏外であった!

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少しばかり進むと開けた所に出て、施設と案内看板が見えたのでこっちで合っていたと確証。
ふぅ・・・・。驚かせやがって。

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こちらが「旧幌内炭鉱変電所」という施設。

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何やら電気的な設備が隣にあって、いかにも変電所って感じですね。(雑な感想

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変電所のドアが空いていたので、入ってみると中に人が居たのでご挨拶。
この変電所を含めた旧幌内炭鉱の設備を管理しているという地元の方でした。

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「いーよいーよ、入って」「2階とか見ておいで」

本来であれば年に数回の公開日しか施設を開放していないのですが、
ちょうど団体客を受け入れる為に発電所を開けて待機していたようで、そのついでに内部を見せていただけました!

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なんかよく分からないけど、変電所の操作盤のようなもの。

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1階には幌内炭鉱に関するパネルや、当時炭鉱で使われていたヘルメットやライトなどが展示。

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私の大好きな近代化産業遺産だ!ヤッホウ!!

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無造作に置かれているこれは石炭なのかな・・・?

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展示用に置かれている方の石炭。ひとかたまりがデカい!

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石炭ストーブや炭鉱の名前の入った手ぬぐいなど、展示内容は多岐にわたる。

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当時石炭を販売するのに使われていた紙袋に、当時の炭鉱の様子の写真など・・・。
施設を管理されている2人の地元の方に色々な話を聞き終始大興奮でした。いやー、良かった!

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また、発電所だけではなく他にも幌内炭鉱の施設が見られるように、遊歩道が作られているそうだ。
しかもこれらは、地元ボランティアによって遊歩道を切り開いて整備したというので、頭が下がります。

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ボランティアが作ったってので、もっと登山道とかハイキングコース的なモノを想像してましたが、
割としっかりした道幅で作られていたので驚き。少し落ち葉で散らかっているのはオフシーズンだから仕方が無い。

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炭鉱施設群は自然にまみれた状態になりつつありますが、自然のなかに人工物。
施設は結構傷んでいますが、まだまだ当時の雰囲気をうかがい知るには十分である。

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音羽坑と呼ばれる、かつての炭鉱の入口。今は安全の為に塞がれています。
昔はここから坑道へと入り、ヤマの男たちが炭鉱を掘っていたと思うと感心深い。

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音羽坑からのベルトコンベア巻上台座。
・・・などなど、炭鉱関連施設群を見て回ったご満悦。炭鉱はロマンだ!

変電所へ戻り、地元の方にお礼のご挨拶をして旧幌内炭鉱施設群を後にした。
ここ三笠市には旧幌内炭鉱以外にもまだ炭鉱関連施設があるので、そっちも見ないと!!

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場所を移動して、こちらは何やら工場の施設のちょっと手前。

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旧北炭幌内炭鉱立坑

少し前までは北炭(企業)のロゴマークと幌内の文字が残っていたそうですが、現在はご覧のように朽ちています。
企業の私有地なので公道から眺める事しかできませんが、存在感あるこの立坑は、炭鉱の生き証人である。

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道道917号線の途中にあった幌内線の旧唐松駅(とうまつえき)

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1987年に幌内線が廃止になるのと同時に営業を終了した同駅を、地元有志によって保存されているそうだ。
駅の内部は写真展示が多いが、おおむね当時の雰囲気が残っている。

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これは石炭ストーブ?
モニュメントなのか実際に使っていいものかよう分からないくらいの馴染みっぷり。

煙突が外れてるから展示用かな?

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ホームも残されていましたが、線路が無いので駅としての雰囲気はぼちぼち。

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幌内線の廃線跡を辿るようなかたちで、三笠市立博物館に到着。
前回の三笠鉄道記念館とセットで650円。

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炭鉱の存在した街の博物館といえば、炭鉱に関する展示があるのは定番。
屋外の展示もいいけど博物館の展示ってのも良いよね、という感じで見に来ました。

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屋内の展示である事から、そこに並ぶのは主に炭鉱に関する道具類など。

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昭和20年の時点で既に三交代制で24時間稼働していたのか・・・。

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明治・大正時代の鉱員住宅を再現したもの。
簡素な造りに見えるので、これで北海道の冬を過ごせていたのだろうか・・・?

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あ、さっき見た旧北炭幌内炭鉱立坑の昔の写真だ。
後ろに見えるのはズリ山だろうか?

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さてこの三笠市立博物館ですが、かつての幌内線の先の炭鉱関連施設の跡地に作られています
なので博物館のすぐ裏手はかつての炭鉱エリア。という訳で三笠ジオパークとして整備されているという。

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そろそろ日が沈みそうですけども、急いで炭鉱跡を見に行かねば!!

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あったーーー!立坑櫓がそのまま残ってるーーーー!!

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旧幾春別炭鉱錦立坑櫓。解説パネルがちゃんと置いてあるのが嬉しい。

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こちらはさっきの写真の隣の巻上機小屋かな?
周辺の木々も生長して小屋が自然に囲まれつつありますが、その姿は健在。

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巻上機小屋の内部も公開されていました。
転落防止に柵に囲まれていますが、内部はほぼそのままの状態に近い

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THE廃墟という感じがたまりません・・・。

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錦立坑櫓の直線上、幾春別川へ少し下った所に錦坑あり。
なんでこんな変な所にあるんだ?

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錦坑はコンクリートで塞がれていますが、その隙間から湧き出てくる水。
異様なまでの硫黄の匂いが漂う。これ加熱したらいい温泉になりそうじゃね?

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岸壁から露出したこの黒光りする岩っぽいのが、まさに石炭。
かつてこの石炭を採掘するために、大勢の労働者がここで働いていたと思うと時代は変わったんだなぁと。

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価値あるその石は黒いダイヤ。
黒いダイヤ。黒澤ダイヤ・・・・。いや何でもない。

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さー、まだまだ見るモノがあるんだ、チェックするのは坑道だけに絞って、先へ向かうぞ!

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もうひとつ幾春別のエリアにあるのは、旧住友奔別炭鉱立坑。
奔別(ぽんべつ)の文字の入ったやぐらは昭和35年(1960年)に建設。

出炭量が伸び悩みわずか11年で閉山となった奔別炭鉱。
閉山作業中に5人が死亡する爆発事故が発生し、むき出しのままの鉄骨はその爆発によるものだという。

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近くで見たいところですが、事故の関係か私有地内で立入禁止の奔別炭鉱。
レンタカーもヘッドライトが必要なくらい薄暗くなりました。

鉄道に炭鉱にとても1日では見て回れなかった北海道三笠市。もっと時間を割り当ててゆっくり見れば良かった!
そんなこんなの北海道の炭鉱めぐりでした。

<次回に続きます>

道の駅に置かれた観光案内のパネルにビデオ映像。そこに映るは声優、鈴木愛奈さん。 北海道の空の玄関口、新千歳空港があるので「千歳」という地名は観光客でも知っていると思います。でも大半の観光客はそこから快速エアポートに乗ったりレンタカーや観光バスで観光地を目指し素通りしている? けれども千歳だって、
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