江戸時代から平成まで388年の歴史あり。近代化産業遺産「佐渡金山」を観光する
□この記事は『佐渡汽船のジェットフォイルに乗って、佐渡島へ行ってきたお話』の続きの記事です
佐渡といえば何がある?
多くの方が、金山や朱鷺(トキ)を思い浮かべるんじゃないかと勝手に思っております。
佐渡金山の歴史は古く、徳川幕府の重要な資金源として開山し、平成元年の閉山まで採掘が続きました
佐渡を代表するであろう歴史的遺産、佐渡金山跡へ行ってきたお話です。
前回の話に引き続き、ジェットフォイルで両津港に到着したところです。
旅客ターミナルにあったおみやげ屋が、駅や空港のそれと同じくらい賑やか。交通の拠点ですもんね
佐渡への主要観光地へはバスも出ているのですが、やはり利便性が高いのはレンタカーでしょうか
両津港のちかくのレンタカー屋で車を借りて、まずは佐渡金山へ
で、到着しました。
両津港から車でだいたい50分くらい。佐渡って思ってたよりでっかい!
歴史的遺産であることから、世界遺産への登録を目指してる佐渡市
石見銀山や三池炭鉱が登録されたように、今後、佐渡金山も世界遺産となるのでしょうか・・・?
冒頭にも書きましたが、平成元年まで採掘が続けられた金山
現在は採掘を行っていた三菱マテリアルの子会社によって、坑道の一部が見学施設として公開されています
なお、見学コースは江戸時代と明治時代の2種類あります。
まずは明治、官営時代の見学コースへ。
全国にいくつかある坑道見学系の施設と同様、坑道内は通年温度が一定となており
訪問した3月の時点では、それほど大きな温度差は感じませんでした
照明や通路など、観光用に手が加えられている部分もありますが、トロッコ用のの線路も残っています
「警笛ならせ」の文字は当時のもの、なのでしょうかね。
線路に乗った鉱車
当時の雰囲気がしっかりと残っていますね。産業遺産は最高だぜぇ!
トロッコ用の線路は単線のため、閉塞信号のスイッチ操作が体験できます。
(当時のものか再現かは不明)
明治以降となると機械化が進んだ時代ですが、江戸時代に掘られた坑道も垣間見えたり
このあたりはコンクリで補強されているので、明治というは昭和ですね。
そんな時代の移り変わりを楽しめる道遊坑でした。
道遊坑の出口を外から見た様子
あ、近代化産業遺産のプレートだ。
線路は坑道の外まで繋がっており、人車や機関車の車両基地まで繋がっていました
車両基地っぽい建物には「機械工場」というプレートが掲げられており、
こちらも室内が公開されている模様。
こちらは小屋のなかにずらり並んだ大小様々な機械・工具類
全部紹介するとキリが無いので省略。じっくり見ると30分くらい費やしてました
当時の坑道を知る古い映像が流れていたり
線路はまだまだ続いています
一部は埋もれてしまっている線路も。廃線感が出ている・・・
この広場から「道遊の割戸」という佐渡金山を象徴する山の一部分が見えるのですが
雨降りでぼやけてよく見えない。残念・・・。
一応アップ。ぼんやり見える・・・?
なお、こちらはパンフレット
山のてっぺん付近にも金脈があったため、その金脈のとおり掘り進めたら山がこんな形になったという。
逆さにするとエロい(最低
見学順路を進むと見えてくる古い設備
説明書きには「粗砕場跡」と書かれている。
右の写真の器具(ダンパー)を使い、鉱車に積み込んだ鉱石をひっくり返して下に落とす仕組みみたい
「粗砕場跡」の下には別の施設が見えます
手元の資料によると、「間ノ山搗鉱場」という施設で明治24年(1891年)に完成
水銀を用いて貧鉱から金銀の抽出を行う施設だったそうです。
複線区間たのしいです!
時期の関係か、あまりお客さんが居なかったのが残念。もっと注目されたらいいなと
再び坑道内へと続く線路。明治以降の道遊坑の見学コースは大体こんな感じ
続いて江戸時代に手掘りされた宗太夫坑コース
こちらは各所に電動の人形が置いてあり、同時の採掘の様子が分かりやすく展示されているという内容。
分かりやすいんだけど人形が動いててちょっと怖い。
「やわらぎ」と呼ばれる儀式を再現したコーナー。現代も神事として引き継がれているそうで
「にわかせんぺい」かな?(違います
明治以降の道遊坑と比べて坑道が短いためか、こちらは資料展示がセット
何気に置かれた箱の中に見えるのは金色の塊
なんか金塊が無造作に置かれてるんですけどー!!
実際に穴から手を入れて持ち上げる事が出来ます。
金塊の重さは12.5kg、金なので見た目以上に重たい!
あと、これを穴から引き抜くと記念品が貰えるという事。カメラで監視されてるでしょうけど盗まれないのだろうか
(約6,000万円相当の金塊だそうで)
っと、そんな感じの佐渡金山の坑道見学でした。
写真は坑道入口からちょっと登ったところにある「大立竪坑」という明治10年(1877年)の遺構。
佐渡金山関連遺構は坑道だけではありません。引き続き色々見て回りましょう