渡船で愛岐県境を越えよう。木曽川に唯一残る「西中野渡船」に乗ってみました。
川があれば橋が架かっていて当たり前なのが現代。
しかし、川幅の広い木曽川は橋の数も少なく、橋の空白地帯である西中野には現代にも渡船が残ります。
この「西中野渡船」は愛知県道135号、岐阜県道118号の一部であり
また、愛知県一宮市と岐阜県羽島市の両県に跨がるため、両県の折半により毎日運賃無料で運行している。
あと10年も経過すれば「新濃尾大橋」が完成し、この渡船の存続も怪しくなるため今のうちに足を運んだお話。
という訳でJR尾張一宮/名鉄一宮駅へやって来ました。
今回は愛知県側から西中野渡船を使い、岐阜県側へ抜ける予定です。
名鉄側にあるバスターミナルから西中野行きの路線バスに乗車する。
このバス路線、2時間に1本くらいしか無いので訪問の際は事前に調べておいた方が良いかと
しばらくバスに揺られて郊外へ
西中野バス停に到着しました。
真後ろには木曽川の堤防道路があるので、まずはそこへ登って渡船場探し
見通しがよく信号も無い道路なので、自動車がビュンビュン走り抜けてちょっと危ない
あ、それっぽい船舶がありました。
堤防道路挟んで向かい側に船頭小屋を発見。
「愛知県営西中野渡船場」の文字と案内板があるので、間違いなさそうですね。
運行時間が決まっており「08:30-11:30」「12:30-14:30」「15:30-16:30」の時間帯しか乗ることが出来ません
わざわざ遠方から乗りに来る場合、先ほどの路線バスの時間に加え運行時間帯にも注意が必要です。
詰所に居た2名の船員に「渡船お願いします」と告げて渡船場へ移動
いざ渡船に乗船。目指すは向こう岸にある岐阜県羽島市だ!
2名の船員により渡船「第五中野丸」は桟橋を離れ、くるっと船首の向きを変える
船首が岐阜県側を向き、あとは徐々に加速しながら進むだけだ。
ふぅー、風が気持ちいいよ。
川幅も広い木曽川を進む割には救命胴衣の着用も指示されなかったなぁ。
船舶がやや大きいから必要無いのかしら?
乗船時間はおおよそ5分。岐阜県側の桟橋へ到着しました
ちょうど渡船の到着を待っていた人を乗せて、渡船は折り返し愛知県側へと向かいました。
ちなみに、愛知県側で待機している渡船を呼び出す仕組みがこの旗。
この旗を揚げる事が合図となっており、しばらく待つことで渡船が迎えに来てくれるとの事。
ちゃんと見えてるのかこれ?
と心配になりましたが、ちゃんと小屋から見える場所に旗が揚がる仕組みなんですね。なるほど
そのまま渡船を往復するにも、無料だからって呼び出すのも申し訳ないし、そもそも路線バスが無い
なので岐阜県羽島市側から公共交通機関を使って帰りましょう。
途中に名鉄竹鼻線の廃線区間を横断する
このまま廃線探訪をするも良しですが、遺構は少なく分かりづらいです。
渡船場を抜け堤防を越え西へ進むと、県道166号線上に羽島市コミュニティバスの石田バス停があります。
こちらは名鉄竹鼻線の廃線区間の代替路線のため、日中毎時2本と本数は多めです。
ちなみに運賃は一律100円。終点の羽島市役所前駅まで乗車出来ます。
羽島市役所駅前まで来れば、後は名鉄電車で帰ればOKですね。
そんなこんなで、木曽川唯一の渡船「西中野渡船」のお話でした。
県境を越えるちょっと珍しい渡船に乗ってみてはいかがでしょうか。