三池炭鉱関連施設めぐり。宮浦石炭記念公園(福岡県大牟田市)
□この記事は『新年早々、名古屋からFDAで日帰り三池炭鉱関連施設めぐり』の続きの記事です
大牟田駅から少し離れた位置にある宮浦石炭記念公園。石炭発掘の歴史が垣間見えるスポット
かつて宮浦坑があった場所。現在は大斜坑跡とシンボル的な煙突などが残るのみの場所ですが
まずは近代化産業遺産にも指定されたこのスポットを、三池炭鉱関連施設めぐりのスタート地点としました。
大牟田駅より東へおよそ1kmに位置する宮浦石炭記念公園へやってきました。
「公園」という案内になっていますが、遊具などは特に見当たりません。
三池炭鉱の宮浦坑があった場所を公園として残しているメモリアルスポット
園内の案内版には創業時の施設配置図が描かれており、公園は三池炭鉱のごく一部分でしかありません
最盛期の三池炭鉱がいかに大規模なものであったかが垣間見えます。
かつて坑道のあった場所ですが、基本的に全部塞がれており、一部の機材が展示されているのみ。
こんな中規模な機材も置かれています。これはサイドランプローダー
坑道を掘って出た土や岩を貨車に積み込む機械(案内版より要約)
フェースローダー。ダイナマイトで砕いた石炭をコンベアに積み込む機械
二本のアームがなんかカッコイイこれはドリルジャンボ
これで坑道を掘り進むのかと思いきや、ダイナマイトを仕掛ける穴を開けるだけ、というのがちょっと寂しい
垂直に掘られた立坑もあったそうですが、現在は跡地にそれっぽいレンガが積まれているのみ
公園内にそびえ立つ大きな煙突
煙突の手前には、何やら駅のプラットホームのような設備が見える
こちらは宮浦大斜坑跡。大正13(1924)年から平成2(1990年)まで実際に使われていたという
当時のプラットホーム(?)なのかどうか不明ですが、ここから石炭と炭鉱マンたちが出入りしていたという。
当然ながら入口は塞がれ金網で閉じられています
斜坑と同じようにナナメになっている人車。結構窮屈そうだ
エロ本が落ちてる!
って思ったら小中学生向けの雑誌だった。残念
公園の向こう側に見えるのは、三井化学の大牟田工場
三池炭鉱から化学事業へと発展し、こちらは炭鉱が閉山した今日も稼働中。
石炭を輸送するために敷設された専用鉄道線も、現在は三井化学の専用線として転用されています。
あちらにも炭鉱の遺構と思われるものが見えますが、敷地内なので見に行くことは出来ず残念。
公園内で一番目立つのが、この高い煙突。
盆踊りなどに使われる「炭坑節」の歌詞にも出てくる、登録文化財の煙突
月が出た出た 月が出た(ヨイヨイ)
三池炭坑の 上に出た
あまり煙突が 高いので
さぞやお月さん けむたかろ(サノヨイヨイ)
<以下省略>
一度くらいは耳にしたことのあるフレーズ。これがその煙突だと言われています
そんな感じの宮浦石炭記念公園でした。
小さい割にも、歴史の詰まった良いメモリアルスポットではないでしょうか
それではここから自転車で南下。次の炭鉱スポットへと向かいますよ