100年経っても大丈夫!愛知県半田市「半田赤レンガ建物」の建物内部公開日へ行ってきました
愛知県の知多半島に位置する半田市。その半田市内には1898年に完成した赤レンガの建物があります。
歴史あるこの赤レンガ建物、当時はビール工場として半田の地でビール製造を行っておりましたが
その役目も終わり、現在では半田市によって国の登録有形文化財として保存されています。
そんな100年以上も前の赤レンガ倉庫ですが、年に数回のペースで内部公開のイベントを行っております
今回は2011年10月の赤レンガ倉庫公開日に合わせて、半田へと足を運びました。
赤レンガ倉庫までは公共交通機関で。電車だと名鉄河和線の住吉町駅が最寄り駅になります
駅から赤レンガ建物までは割と近く、道路沿いを5分ほど歩けば到着します
・・・しかし、こんな所に赤レンガの建物なんてあるんでしょうか?
・・・ありました。しかもデカい!
過去に建物の一部が解体されているため、その接続面だったと思われる部分が何だか変な感じ
さすがに接続面はベコベコです
で、普段は柵で覆われて敷地内へ入ることの出来ないこの赤レンガ建物ですが
公開日である今日は、その柵も解き放たれ運営ボランティアの案内で敷地内へ立ち入る事が出来ます
入口となっていたのは、工場や倉庫っぽい雰囲気のするでっかい扉。
この赤レンガ建物の構造を解説するためなのか、入口部分の壁が剥がされてました
どうやら「5重の複壁」という構造になっていたようです
外気温から内部を断熱するための仕組みであり、これはビールの熟成に欠かせないそうで
内部は薄暗く、そして「古い」という感じがドッとします。レトロ臭?
足元には建物から外れ落ちたものなのか、レンガが積み上がってました。どれも100年以上昔のレンガ
薄暗い通路は続きます・・・
建物内の一部は資料館となっており、ビール工場時代(カブトビール)の貴重な資料が多数展示されています。
カブトビールのビールケース。しかも現代ではまず見ない木箱!
カブトビール輸送トロッコ
100年以上の歴史が詰まった壁。当時ここはどうやって使われていたのだろうか?
カブトビールの資料館の隣は、新美南吉の資料館となっていました。
「新美南吉?誰それ?」と思う方も多いでしょうが・・・
「ごんぎつね」と言われてば、聞いたことがある方も多いでしょう
新美南吉は「ごんぎつね」の著者であり、半田の出身でもあります。
「ごんぎつね」は半田を舞台に書かれていると言われており、なるほど、それで関係が深いわけですか。
赤レンガ建物内の一部ではテーブルと椅子が用意され、簡易的な喫茶店として営業していました
カウンターに居たのは、どうやら中学生のようで。社会科学習なのかな?
復刻されたカブトビールが会場限定で販売されていました
どれ、折角だし1本買って飲んでみようかと思いきや・・・
うそ、完売ですか[;´Д`]
あまり数は多くなかったのでしょうか。2日間の公開日の2日目の午後という条件で完売なら仕方がないか
しかし、次回の販売は次の公開日である2月。4ヶ月も先ではないかー!
喫茶室になってた部分の外側。何だか蹴り飛ばしたらボロっと壊れそうなレトロっぷりです
そんなこんなで半田の赤レンガ建物でした。レトロ感の漂う建物内が見られたのはたいへん面白かったです
次回公開は2012年2月。それ以降も定期的に公開イベントは行っているようなので
半田市のWEBサイト等でチェックしてみてはいかがでしょうか?
<関連リンク>
□半田市:半田赤レンガ建物(旧カブトビール工場)
余談ですが、赤レンガ建物の後は矢勝川堤へと足を運びました。
「ごんぎつね」の作中に登場したシーンを再現するという名目で植えられた約200万本の彼岸花
彼岸花の開花は9月下旬から10月上旬頃なので、この記事を書いている頃にはもう遅いですが
この一面に広がる彼岸花の光景はなかなか見応えがあるので、来年の秋は是非とも半田へ。