かつての毒ガス島はウサギの楽園。瀬戸内海の「ウサギ島」こと大久野島へ行ってきた(後編)
□このレポートは『瀬戸内海の「ウサギ島」こと大久野島へ行ってきた(前編)』の続きの記事です
さてさて、ウサギの楽園の大久野島ですが、島内には毒ガス製造工場時代の施設が残されています
ウサギばっかりでウサギとずっと遊んでましたが、毒ガスのことをすっかり忘れていました
後半は島内にある毒ガス製造工場時代の施設を巡ってみましょうか。
まずは宿泊施設の本館近くにある「大久野毒ガス資料館」へ
島内に残された施設を見に行く前に、まずはこの資料館で予習しときましょう
ちなみに、この施設は有料。大人100円なので券売機で入館料を支払います
さほど広くない資料館ですが、当時使われていた道具や写真などが展示されていました
毒ガスなんてあまり身近でないものなので、いまいちピンと来ませんが
相手は目に見えないガス。それが時に製造者すら苦しめる恐ろしい化学兵器なのかよく分かりました・・・
(残念ながら内部は撮影不可)
大久野島は毒ガス製造工場が解体され浄化が完了した後に、1963年より再び開放されました
島内のウサギはその後に大繁殖したもの。まさか毒ガスの島がウサギだらけになるとは・・・
島内に残された毒ガス工場の施設は少し離れた所にあるため、宿泊施設で自転車を借りました
宿泊者以外だと料金は2時間で400円。歩くよりは格段に楽なので島内散策するなら借りておくべきですね
こちらは毒ガスの貯蔵庫として使われていた施設だそうです。なんかでっかい!
内部が黒く焼け焦げているのは、毒ガス島解体時、ここに残された毒ガスを火炎放射器で焼き払った際のもの
でかい施設の内部が真っ黒なので、いかにすごい火力で焼き払ったのかが感じ取りますね
観光客にはありがたい説明書き。島内の各所に設置されています
こんな所にもウサギは居ます。やぁこんにちは
そっぽ向かれた・・・
こちらは宿泊施設の本館近くにある施設。こちらも毒ガスの貯蔵庫跡だったとか
内部が落書きだらけなのがちょっと残念ですね・・・
貯蔵庫跡を日陰として利用して休んでるウサギ
ちょっと曇ってきましたが、それでも瀬戸内の島々の景色は素晴らしいですね
自転車で走り抜けるのが気持ちよいです
公衆便所前。あそこにも休憩してるウサギが
こっちに気付いたのか、トコトコと歩み寄ってきます
エサ待機体制。よく訓練されたウサギだこと・・・
今度はバスで移動してきたフェリー桟橋の方へ移動します
桟橋のちょっと先に短いトンネル。そのトンネルの奥に何かが見えます
トンネルを抜けてどーんと現れる鉄筋コンクリート製の施設。・・・というか廃墟ですね
毒ガス製造時代に使われていた発電場らしいです
内部の設備は何も残っていませんが、鉄筋コンクリート製の部分だけが現在も残っています
植物に浸食される発電場跡
窓もガラスは殆ど残っていなく、さび付いたフレーム部分だけが残っていて不気味感が増します
こんな状態で倒壊の危険性もあることから、当然ながら柵より先へは立ち入れません
しかし、遠目から発電場跡を見ても分かるように内部は心ない人の落書きだらけでちょっと残念・・・
こういう状態の遺産を見ると、維持管理をするのがいかに大変かが分かりますね
いちおう島内はぐるっと1周できるような構造になっているのですが・・・
ずっと海沿いの道を歩くのではなく、途中は自転車で進むにはちと辛い坂道が
こちらは島の北側の高台にある北部砲台跡。こんな設備もそのまま残ってるんですね
高台から見える景色。ちょっと空が曇ってしまっているのが残念
うわぁ、危ない!
自転車を走行中、こちらに気付き猛ダッシュで飛び込んできたウサギ
こっちが自転車だというのに。こりゃうかつにスピードも出せんなウサギ島
しかも退く気がちっとも無いらしい
そこに居られたら、危なくて自転車が進められないか。
仕方がない、エサをやるか。ほれ
モシャモシャモシャ,,,
ほら、次はこっちだ。
・・・っと上手いこと道の隅っこに誘導
モシャモシャモシャ
ウサギは可愛いなぁ。もう
宿泊施設の受付へ戻って自転車を返却
大久野島の水道は一般水道水の7-8倍もすると貼り紙で知る。離島での生活は大変そうだ・・・
島内をぐるっと1周しましたが、観光客が多い(=エサをくれる人が多い)というのが理由か、
宿泊施設の本館前が一番ウサギが多くウサウサしてますね。
手持ちのウサギエサが残ってしまっても仕方がないので、残ったの全部あげちゃおう
こっちだこっちだ!
私の足を使ってよじ登ろうという姿が可愛らしい
公園のテーブルへの誘導の成功した!
可愛いやつめ!
エサ袋を逆さまにして最後の最後までエサを放出したところでウサウサタイム終了
たいへん楽しいウサギとの交流でした。こっといっぱいエサ持ってこれば良かったかも
帰りも宿泊施設の本館前から、フェリーの出航時刻に合わせたかたちで連絡バスが発車します
それでは大久野島を後にしましょうか。瀬戸内のウサギ島、なかなか面白い所でした
大久野島の桟橋へ到着すると、海上には桟橋へ向かってくるフェリーを確認
おー、しかも小型の高速船ではなく自動車やトラックも積載できるタイプのフェリーではないか!
やっぱりフェリーといえば、こういうタイプが熱いですよね!
(個人的な感想)
接岸。そして乗船へ
階段を上がって旅客用のデッキへ移動
フェリーは大久野島での数人の乗客を乗せてすぐに出港
そういえば大久野島は一般の自動車は乗り入れ禁止でしたね。
甲板を移動して先頭へ
高速船タイプのフェリーとは違って、あまりスピードは感じられませんが
高い位置から進行方向に向かってフェリーに乗るのが楽しいですね。
潮風でべたべたするけど、客室には入らず忠海までここに居よう。うん
楽しい時間はあっという間、というかそもそも所用時間も短かったので「あっという間」に忠海港へ到着
さて、忠海駅まで行きますか・・・
歩いて数分の忠海駅に到着。フェリーと電車の接続がそれほど考慮されていないため20分ほど待ち
駅舎内の一部がどうやら自治体による公共施設になっていたようで、冷房も効いてるしここで電車を待つことに
竹原市の広報が置いてありました
10月のイベントスケジュールを紹介するページでアニメ「たまゆら」の放送告知が
大久野島があるのは広島県竹原市。竹原といえば「たまゆら」の舞台でしたね
10月から放送される新作の告知が広報でされるとは。自治体も期待しているのかしら?
<関連リンク>
□アニメ「たまゆら」公式WEBサイト
ウサギ島に関する新聞の切り抜きなんかもありました
近年はインターネット上での話題もあり、訪問者が増えているとかなんとか
そんな私も、それで知った訪問したんですけどね。あはは
呉線の真っ黄色な105系が到着。
そろそろ日も暮れるので、今日の行程はこれまでとし、今夜の宿へと移動します
呉線と山陽本線と新幹線の駅である三原に到着。今夜は駅前のビジネスホテルに泊まります
明日の目的地近辺での宿を探したのですが、なかなか条件に見合う宿が無かったので三原になりました
晩飯は駅の近くにあった広島のお好み焼き「てっちゃん」へ
鉄ちゃんみたいでちょうど良いですね(何がだ
具材たっぷりのお好み焼きを注文。関西のとはまた違う、広島のお好み焼き!
ぐさりとこてを差し込んでいただきます!
鉄板のうえでのアツアツお好み焼きはウマウマでございます
そんなこんなで「ウサギ島」こと大久野島訪問記でした。明日も広島を堪能しますよ!