貯水量日本最大の「徳山ダム」の内部に潜入。徳山ダム堤体内見学に参加しました
ひんやり冷えたそこはダムの堤体内。
岐阜県揖斐郡揖斐川町にある「徳山ダム」は貯水量では日本で一番大きなダム
前々から行ってみたかったその徳山ダムで見学会が開催されていたため、それに合せて訪問してみました
という訳で岐阜県内。国道417号線をひたすら北上した先に徳山ダムがあります
大垣市内から標準で1時間30分くらいの所用時間。・・・かなり山奥にあるんですね徳山ダム
徳山ダムにとうちゃーく。
ダムを管理するのは独立行政法人水資源機構。ここの管理所が見学者の集合場所
ここの駐車場から徳山ダムを見ることが出来ます
徳山ダムはロックフィルダムなので、ダムっぽさというか迫力にちょっと欠けますね
正面から見られれば迫力ありそうですが、残念ながらダムの特性と地形もあって正面からは見られず
[参考]重力式コンクリートダムの佐久間ダム
[参考]アーチ式コンクリートダムの黒部ダム
ダムといえば、迫力のある重力式コンクリートダムやアーチ式コンクリートダムのイメージが強いですよね
事前に電話で予約をしてあるので、窓口へ行って確認&手続きします
参加者にはヘルメットが配られ、それを頭に被ってバスへと乗り込みます
ダム上の道路を使って反対側へ
さて、ここから「通常は入れない場所」である堤体内への入口へ
ここの中にあるエレベーターを使って地下へ潜ります
地下の堤体内は気温15℃とひんやり冷たい。でも夏場なので涼しいくらいですね
湧き水が所々から流れており床はビチャビチャ。これは長靴が必要なレベルかも
人が居ないと通路はこんな感じ。
地下帝国、もしくは地下シェルターみたいな怪しげな雰囲気がたまりません
最初に案内されたのはゲート室と呼ばれるところ
広い空間には黄色の巨大な設備がどーんと鎮座しております
説明のボード的にはこんな感じ。ダム湖の水を、このゲート室の設備を経由して下流に流すそうです
要するに巨大なバルブみたいなものですね。
続いての場所へと移動します。さっきよりも通路が狭い・・・
やって来たのはこんな所。
そこには約1300段の超長い階段が。これが地上まで繋がっているとか
・・・でも、これは通常時は使わない階段との事
さすがにエレベーターで移動しますよね。はい
以上、2ヶ所の案内にて見学は終了
「え、これだけ?」と思いましたが、でもダム内の通路とか怪しげな雰囲気で面白かったです
迎えのバス待ち。
ダム上の道路には柵が用意されてますが、簡単に飛び越えられるレベル
飛び越えた先はやや急な斜面となってます。ロックフィルダムですからね
転げ落ちたら無傷では済まないでしょうが・・・
戻ってアンケートに答えたら徳山ダムのダムカードをゲット。
やったー。コレクションが増えるよー(という程は持ってない)
ダムカードをもらった後は、徳山ダム管理所にある展示施設で徳山ダムについてを知ります
徳山ダムは多目的ダムとして、治水・利水・発電の用途に使われるとのこと
岐阜県・愛知県・名古屋市の上水道として活用するため、揖斐川から木曽川までの連絡導水路が計画されています
工期は平成27年を予定・・・。って、ダムは完成しても、こちらはまだ先なのですね。
しかし、揖斐川から木曽川まで導水路というと壮大な計画だ
徳山ダムの貯水を利用した水力発電所が中部電力によって事業中です
絶賛建設中の様子がダムの下流で見られます。
徳山ダムの威力がフルで発揮できるのは、まだ先になりそうですね
さてさて、堤体内見学の続きは徳山ダムのダム湖「徳山湖」にある「徳山会館」へと移動
同時開催イベントとして、こちらでは湖上船による自然観察会というイベントが行われております
受付して説明を受けます。湖上船に乗ってダム湖内を巡るという内容
まさかのau圏外ですか・・・。
民家の無いこの徳山湖でも使えるドコモのインフラ整備の本気っぷりを実感ですね
ここから見える徳山湖はごく一部。山陰とか奥の方とかあるので、かなりデカいです
さすが貯水量日本最大なだけあって、ダム湖はデカいです
湖上船の出発時間となり、スタッフの誘導で立入禁止エリア内へと進みます
しかし、こんな山奥のダム湖。40人もの参加者が乗れる船って、どんな船だ・・・?
それはどう見ても渡船でした
尾道とかで見かける奴じゃないか。これがなぜ山奥に・・・
ともあれ、湖上船へと乗り込みます
山奥のダム湖で渡船とか、すごいミスマッチ感が半端ないです
40人ほどの参加者を乗せて湖上船は船着き場を出港。船上ではスピーカーを使ってのガイド放送が流れます
ダム建設の土砂搬出のために大きく削り取られた「コア山」に迫る
表面は植樹等の運動により、山に緑が戻るよう計画が進行中とのこと
赤と白の目印は最大水位の場所を表すために設置されているそうです。ダム共通なのかな?
現在は中部電力の水力発電所工事により、通常時の水位より下げているそうです
木や枝が白く変色している部分が通常時の水位らしいです
湖上船は180度ターンを行い、徳山湖のシンボルである国道417号線の徳之山八徳橋へ
ダムによって沈んでしまった旧国道417号線の付替道路となります
船内にイラストが掲示されていましたが、貯水が始まる前のイメージ図はこんな感じ
このダム湖の底がいかに深いかがよく分かりますね・・・
やっぱり橋は人気なのか、湖上船の先頭付近にはカメラを構えた乗客が集まります
こんなイベントでないと、この徳之山八徳橋を下から見る機会はありませんからね
橋をくぐりますー
ダム堤体近くに現れたのは「原石山」と呼ばれる山
こちらも先ほどの「コア山」同様に、ダム建設用の岩石を搬出した山だそうです
植樹等による再生運動も同様に進行中です
あ・・・湖に沈んだ道路が・・・。
ダム堤体近くでターンをして渡船場へと帰ります
およそ40分の自然観察会でした。いやー面白かった!
・・・でも、やっぱり山奥でこの船を見るのはやっぱり違和感
工事用の車両とか乗せる為にこの形式なんでしょうけど
(ちなみに船の所有は独立行政法人水資源機構)
帰る前に、徳山会館内にある資料館へと足を運びました
この徳山湖にはかつて「徳山村」という村といくつかの集落がありました
ダム建設にあたり、村民は集落を離れ徳山村は合併により廃村。そしてこの地はダムの底に沈みました
かつてそこに存在した徳山村を、今に伝えるための資料が展示されていました
そんなこんなで、貯水量日本最大の徳山ダムでした
初めての訪問となる徳山ダムと徳山湖。今回のイベントを通じて徳山の歴史を僅かながら知る事が出来ました
<関連リンク>
□水資源開発機構 徳山ダム管理所
□揖斐川町観光情報 徳山ダム
□一緒に行った方:omiさん