南薩摩に戦争の記録あり。万世特攻平和祈念館へ足を運びました。
2022年の夏。今年の夏で終戦から77年が経過しました。
太平洋戦争の終盤、この鹿児島の地から生還を前提としない決死の任務、いわゆる「特攻」の出撃地となりました。
特攻で有名なのは知覧と鹿屋ですが、4ヶ月だけ使われた特攻基地が、ここ万世の地にあります。
ドライブツアー2日目、宿泊するホテルへ向かいつつ、南薩摩の歴史を追いました。
このページはこちらの記事の続きです。
前回の枕崎から進路を北へ。
今日は薩摩川内市に宿を取ったので、途中で寄り道をして宿へ向かう算段。
寄り道がてら立ち寄ったのは、鹿児島交通の加世田バスターミナル。
地方の割に比較的大規模なバスターミナルのある、ここ加世田ですが・・・。
ここにはかつて、鹿児島交通の鉄道路線が存在しました。
車両や線路設備の老朽化が目立ってきたところに、豪雨災害が決定打となり1984年(昭和59年)に廃線。
それまでは枕崎と鹿児島本線の伊集院を南北に結んでいました。
加世田は廃線後にバスターミナルへ転換。地方の鉄道路線廃線後によくあるパターンですね。
バスターミナル内には当時を思わせる遺構がちらほら。
バスターミナル内には南薩鉄道記念館という資料館があります。(大人200円)
せっかく寄り道したので中に入ってみましょう。バスターミナルの窓口で申し出て入館券を購入します。
資料館というか、鹿児島交通の倉庫に色々と押し込んだ感じで、内部は結構乱雑としていました。
館内には土木関係の品々が置いてあったり
さよなら運転のヘッドマークや、現役時代の写真など。
今となっては珍しいホーロー版の駅名標などが保存されていたり。
正直なところ、鹿児島交通について知識が無かったので「へぇ・・・」という感心具合でしたが
とりあえず夏場へ行くとむし風呂状態だというのが分かりました。(冷房など無い)
鹿児島交通の記念館のあとは、加世田からすぐ近くの万世(ばんせい)と呼ばれる場所へ行きます。
ここにあるのが、万世特攻平和祈念館です。
冒頭にも書きましたが、太平洋戦争の末期、4ヶ月だけ使われた特攻基地があった場所。
私も同行者からこの場所を教えてもらうまで、知覧・鹿屋以外に特攻の基地が存在した事を知りませんでした。
館内は一部撮影OK。
かつて万世飛行場があった場所が、現代の航空写真に重ねて紹介されていますが面影は皆無。
ここから201人の若き日本兵が出撃し戦没しました。
1階に大きく展示されているのは「零式水上偵察機」
1992年に同地の沖合の海底から引き上げられた機体が、そのままに近い状態で展示されています。
1Fには万世基地の紹介や特攻隊員の携行品などを紹介。
そして撮影禁止エリアの2Fは、この地から飛び立った若き日本兵の遺影・遺書・手紙などが展示されていた。
楽しいばかりが旅行じゃない。日本やその地の歴史に触れるのも私は旅行のひとつだと思っています。
取り扱う内容がなかなか重たいものではありますが、日本の歴史上とても重要な出来事です。
南薩摩へ行く機会があれば、是非とも行程に組み込んで立ち寄る事をオススメしたいです。
さて、重たい話はそこそこに。閉館時間を迎えてしまったので宿へ向かいます。
宿へ向かう方角は、かつての鹿児島交通の枕崎線と方角が同じだったので、廃線跡を走ってみました。
とは言っても廃線跡がしっかりと残って居る訳ではなく
駅だった場所になんらかの案内板が立っている程度。いや案内板があるだけ有り難い?
こちらは駅跡がバス停となった例。ひとつひとつ見ると時間が掛かるので車内から眺めるだけ。
大半の駅は原形を留めていませんでしたが、この吉利駅跡はホームらしき遺構が残されていました。
ホーム上にある駅名標。線路跡はアスファルト舗装されているのでノスタルジー感は薄い。
さー、今日も朝早かったし帰りますかね。
東シナ海とサーファーを見つつ
南九州西回り自動車道(無料区間)に乗って
川内駅近くの町中華でチャンポン食べたり。鹿児島だけど長崎の味。うまい。
はい、という訳で2日目の行程は終了。
明るいうちに川内駅前のビジネスホテルに到着しました。
NHK教育的アイドルアニメをリアタイ・・・。
まだ時間があったので、コンビニに行きがてら駅前をうろつく事に。
19時半だというのに、西日本はまだ明るいなぁ。
橋上駅となっている川内駅。そこに置かれたテーブルに水戸岡イズムを感じるぞ。
水戸岡イズムの一部はPCR検査場になっていた。そういう時代っすよね・・・。
川内駅は九州新幹線が開通してからは、第三セクター「肥薩おれんじ鉄道」との共同駅となりました。
なんか券売機が飲食店とかに置いてありそうなタイプだ。鉄道用より安いのかな?
時間があったので入場券を購入して改札内へ入ってみたり。
肥薩おれんじ鉄道の気動車を見たり、新幹線を見たり。
名古屋に住んでいると、新幹線といえば東海道新幹線の印象が強いですが、
同じ新幹線でも地方へ行くと毛色が全く異なるんだな、なんて感じたりして宿へ戻るなど。
そんなこんなで、九州ドライブツアー2日目終了でした。
テレビのニュースでは今日も感染状況を伝える。いつまで続くのか・・・?
<3日目の話題に続きます>