北陸観光フリーきっぷで行く北陸の旅。その2:「花咲くいろは」にも登場する「のと鉄道」へ
□このレポートは『その1:「花咲くいろは」のモデル地、金沢湯涌温泉へ』の続きの記事です
「北陸観光フリーきっぷ」を使って、2日目に行ってきたのはJR七尾線の先に在る第三セクター「のと鉄道」
アニメ「花咲くいろは」では、舞台となる湯乃鷺温泉はこの「のと鉄道」沿線という設定となっており
作中にはのと鉄道の車両と駅が何度か登場します。
で、湯涌温泉に引き続き七尾線の完乗と探訪がてら、のと鉄道へ乗りに行きました
まずはサンダーバード(自由席)に乗って金沢駅へ移動
北陸線と七尾線の分岐点は、金沢から3駅となりの津幡駅なんですが特急が停車しないんですよね・・・
という訳で、金沢駅から七尾線へ向かう電車へと乗り換えです
これはナナオ違い
EIZOブランドの液晶モニタで有名なナナオは石川県の企業。金沢駅にも大きな看板がありました
七尾線は思いのほか長い路線で、和倉温泉まで普通列車だと1時間半くらい掛かりますが
ここはフリーきっぷの効力を生かして、七尾線直通の和倉温泉行きサンダーバードに乗り換えます
サンダーバードからサンダーバードに乗り換え。なんか変な感じ・・・
特急なら所用時間はおよそ1時間ほど。
平日の昼間といえ和倉温泉行きサイダーバード(自由席)はそこそこの乗車率でした
さすが有名な温泉地の和倉温泉へ向かう列車。皆和倉温泉へ行くのかな?
窓の外をぼーっと眺めなが移動。平野が続きあまり景色は変わらなかった印象・・・
和倉温泉の一歩手前の七尾駅でサンダーバードを下車。
のと鉄道の列車はここ七尾駅が始発駅なので、やはり始発駅から乗らなくては!
※七尾-和倉温泉はJRとのと鉄道の重複区間
ホームの先に見えたのはのと鉄道NT-200形気動車
おー、これがのと鉄道か。ここまで来る機会はなかなか無いので初めて見ます
のと鉄道のホームはJRのホームとは柵で仕切られており、乗り換え口の先でした
JRと三セク路線との乗換駅でよく見かける光景ですね・・・
のと鉄道に乗り換える前に駅弁タイム。ここ七尾駅にも七尾駅の駅弁があります(駅弁ひとり旅情報)
いくつか種類があるけども、ここは駅弁ひとり旅と同じ駅弁をチョイス
駅弁片手にのと鉄道のホームへ。「のとホーム」って名称なのね
このロゴマークが「のと」を合せたものというのを駅弁ひとり旅で知りました
言われなきゃ気付かなかった・・・・
1両編成の列車に乗り込んだら結構混んでるしー!
地元の学生に観光客っぽい人が多数。もっとガラガラの印象でしたが違うのか
近年地方鉄道で流行ってるアテンダントさんも乗務しており
「西岸駅がモデルとなっております、アニメ『花咲くいろは』の声優さんによる車内アナウンスを行っております」
などと発車前から案内してました。車内アナウンス?
2011年7月23日からしばらくの期間、「花咲くいろは」バージョンによる車内アナウンスが実施されます
対象は一部の列車のみで、1日5往復計10列車のみ設定があります。
ちなみに、今から乗る列車は七尾12:20発なので車内アナウンス実施の列車です
この列車に合せてスケジュールを組まなければならなかったので、ちょっと大変でした・・・
フリーきっぷは和倉温泉駅まで有効なので、和倉温泉→西岸までの乗車券をアテンダントさんから購入
「穴水まで行かなくて良いんですか?」と聞かれましたが、すいません穴水まで行くと待ち時間が多くて・・・
七尾駅を発車してしばらくしたら、最初は緒花による車内アナウンスがスタート
湯乃鷺温泉喜翠荘の仲居見習い、松前緒花です。
この列車は穴水行きドア半自動扱いのワンマン列車です。列車は後ろ乗り前降り方式で運転します。
2両運転の際は、後ろの車両のドアは開きませんので気をつけてくださいね。
安全運転・事故防止のため急停車する時があります。お立ちのお客様はつり革・手すりをご利用ください。
ドアが開いたり閉まったりする時は、
危ないのでご乗車のお客様はドアにもたれ掛かったりしないようにして下さいね
携帯電話のご使用はお控え下さい。車内は禁煙です、おタバコは吸っちゃダメですよ!
本日はご乗車ありがとうございます。
テキストに書き出すとこんな感じに車内アナウンスが流れます
もっと痛々しい内容かと思いきや、意外と普通の内容で驚きました(冒頭の部分は外して)
アナウンスも開始から数日経過しているので、乗車している一般の方の反応は特に見受けられませんでした
(無反応・無関心)
■七尾駅
|
|松前 緒花(CV:伊藤かな恵)
|・発車時のアナウンス
|
|鶴来 民子(CV:小見川千明)
|・和倉温泉駅の紹介
↓
■和倉温泉駅
|
|押水 菜子(CV:豊崎愛生)
|・田鶴浜駅の紹介
↓
■田鶴浜駅
|
|和倉 結名(CV:戸松遥)
|・笠師保駅の紹介
↓
■笠師保駅
|
|輪島 巴(CV:能登麻美子)
|・能登中島の紹介
↓
■能登中島駅
|
|・5人で西岸駅の紹介
↓
■西岸駅
|
|押水 菜子(CV:豊崎愛生)
|・能登鹿島駅の紹介
↓
■能登鹿島駅
|
|松前 緒花(CV:伊藤かな恵)
|・穴水駅の紹介
|・バス乗換の案内
↓
■穴水駅
一覧で担当を書き出すとこんな感じで。各キャラがそれぞれ担当の駅の紹介をします
あと各駅の停車時には緒花によるワンマン列車乗降方法のアナウンスが流れます
■穴水駅
|
|松前 緒花(CV:伊藤かな恵)
|・発車時のアナウンス
|
|押水 菜子(CV:豊崎愛生)
|・能登鹿島駅の紹介
↓
■能登鹿島駅
|
|・5人で西岸駅の紹介
↓
■西岸駅
|
|輪島 巴(CV:能登麻美子)
|・能登中島の紹介
↓
■能登中島駅
|
|和倉 結名(CV:戸松遥)
|・笠師保駅の紹介
↓
■笠師保駅
|
|押水 菜子(CV:豊崎愛生)
|・田鶴浜駅の紹介
↓
■田鶴浜駅
|
|鶴来 民子(CV:小見川千明)
|・和倉温泉駅の紹介
↓
■和倉温泉駅
|
|松前 緒花(CV:伊藤かな恵)
|・七尾駅の紹介
|・JR線乗換の案内
↓
■七尾駅
逆方向もアナウンスが流れる順番が異なるだけで、内容に変更はありません
途中駅に関しては往復どちらでも聴けるのですが、
終点である穴水駅・七尾駅を担当している緒花のアナウンスは片方向でしか聴けないという制約があります。
車内放送を行う列車で往復するだけなら良いのですが
途中で西岸駅で下車するとなると、緒花アナウンスを聞き逃すことになってしまう。これは厄介だ・・・
巴さん担当の能登中島駅。能登だけに能登か?
演劇ロマン駅という愛称が付いてます
ロマンの駅に朽ち果てた郵便車両が。ロマン・・・
さてさて、 花咲くいろはの作中で「湯乃鷺駅」として登場する西岸駅が近づいて参りました
ここで下車すると穴水駅到着時の緒花アナウンスが聴けなくなってしまうが、仕方が無い。
西岸駅に到着。数人の地元学生と、同じく探訪目当ての1人が下車
西岸駅は2面2線。1両編成の列車に乗ってきたので、ホームがやけに長く感じます
西岸駅の駅名標
駅舎のある七尾方面のホームには、作中に登場する湯乃鷺駅を再現した駅名標が設置されてます
なんか錆びてるあたりが妙にリアル・・・
近づいて見ると粗かったりする
今はもう無人駅ですが、西岸駅には立派な駅舎がありました
次の列車まで1時間くらいあるし、のんびり過ごしましょう
ホームから見た駅舎
外側から見た駅舎
駅舎からは国道を挟んだ先にすぐ海が見えました
駅舎内は湯涌温泉と同じように花咲くいろはのポスターが貼られています
駅ノートも何冊か確認。ここへ来る人も湯涌温泉同様に多そうです
ホームから七尾方面。のと鉄道は単線です
さて、駅から遠く離れるほどの時間も無いし駅舎は見たし
七尾駅で買った駅弁をここで食べましょう。駅舎内は蒸し暑いのでホームでお弁当タイム
駅弁、というよりは巻き寿司の駅弁。七尾駅の「玉宝」
玉子焼きで巻かれた酢飯の中にはでんぶとかんぴょう
でんぶと玉子焼きがほんのり甘く、とても美味しゅうございました。
駅弁も食べ終わったし、そろそろ次の穴水行きの列車が来る頃かな?
来た。次の列車も1両か・・・
これに乗って終点の穴水駅へ。ここまで着たのだし、のと鉄道も完乗しときましょう
ちなみに残念ながら、この列車は花咲くいろは車内アナウンス非対象列車です・・・
2駅で終点の穴水駅に到着
穴水から先は、かつて七尾線の先と能登線へと繋がっていましたが両線は2001年と2005年に廃線
現在は駅名標の隣駅が消されており、無駄に広いだけの終着駅となっていました
穴水駅の窓口では、花咲くいろはのクリアファイルとのと鉄道関連商品が売られていました
実用的な手ぬぐいを買っていきますか。これも経営支援になるのかな?
ホームでは先ほどの乗ったのとは別の車両に入替が終わっていました
ダイヤ的にさっきの列車が七尾駅へ折り返すと思ったら違ったんですね。
ちなみに、この列車(13時59分穴水発)は車内放送列車です
発車間際、車内にWindowsXPのデフォルト起動音が流れて「何事?」と思ったら
音声アナウンスを流すためのノートパソコンをセッティング中だったようです
どうやら、花咲くいろはの車内アナウンスはノートパソコンと接続したGPSによって位置を把握して
決まった位置に到達したら該当の音声を流す仕組みみたいです。PCと列車は音声ケーブルで接続するだけ
・・・なるほど、車両側に手を加えないお手軽構造なんですね。
七尾行きも同じく、花咲くいろは車内アナウンスを聞きながら帰ります
折角ここまで来たので、有名な温泉地である和倉温泉で下車
結局のところ緒花の駅紹介が穴水・七尾共に聴けませんでしたが・・・仕方が無い
和倉温泉でのんびり露天風呂を楽しんで、再びのと鉄道で和倉温泉から七尾駅へ
遅い時間なので、もう金沢方面への特急は無く普通列車で帰らなければ・・・。
さて、そんな感じの「のと鉄道」でした。
西岸駅の立地条件や七尾線を含めたダイヤの問題もあり、西岸駅へ車で探訪する人が多いようですが
今回の車内アナウンスキャンペーンは「乗らなきゃ聴けない」ので、車へ探訪を行う人をのと鉄道へシフトさせる
一定の効果はあるのではないかな?っと思います。
休日は1,000円で全線フリーきっぷも販売されているので、是非とものと鉄道に乗ってみてはいかがでしょうか?
<関連リンク>
□アニメ「花咲くいろは」公式サイト
□のと鉄道公式サイト
<続きの記事へ>
□その3:和倉温泉でふらっと立ちより湯へ