参拝は過酷!鳥取県の三徳山三佛寺、通称「投入堂」を拝観しました。
□この記事は『海と空と弓ヶ浜半島と!山陰地方の百名山「大山(だいせん)」を登山する』の続きの記事です。
まるで絶壁に投げ入れられたかのようにも見える、三徳山三佛寺の奥院。
国宝に指定されたお堂は、そのアクロバティックな立地に大きな印象と驚きを与える。
また、参拝も大変で「険しい山道」を1時間ほど這いつくばって登る必要があるという。
何でこんな所に作った?むしろ、どうやって作った!?
そんな鳥取県の名所、三徳山「投入堂」を参拝したお話。
おはよう、大山。前日は登山の疲れでぐっすり眠れました
そして旅行者の朝は早い。本日も日の出と共に出発する勢いで宿を出ました。
今日も朝メシはポプラ。ある意味、中国地方らしい食事ではある。
ちなみに、関西や四国、中国地方で売ってるサントリー天然水は奥大山です。
何というかタイムリー
さて、朝のうちに色々と寄り道をしたのですが、その辺りはざっくり省略して・・・。
米子から鳥取県内を東へ移動。投入堂のある鳥取県東伯郡三朝町へ向かいます
メジャーな観光スポットでもあるので、標識でも大きく案内されており迷うことはないでしょう。
駐車場に車を止め、手持ちの荷物を登山体制に整える。
普通に投入堂を参拝しようとすると大変だが、登山する目的で鳥取を訪れていたので都合が良いのだ。
入口に到着。拝観(入山)は有料のため、まずここで格好のチェックと400円を支払います
三徳山の簡略図がありました。投入堂までの道中、他にもいくつかのお堂があるのか
投入堂への参拝は「三徳山入峰修行」という扱いになっていますが、案内はどう見てもトレッキングスタイル
本来は右側の格好なんでしょうけど、さすがに現代風になってますね。
主目的は投入堂。途中の本堂まで色々とあるんですが、とりあえず全てすっ飛ばして先へ向かう
ここが「三徳山入峰修行」の受付。
志納金(入山料)を追加で400円支払い、靴底のチェック、登山届の記入、注意事項の説明など様々。
「ここは観光地ではない、修行の道であると理解せよ!」という旨の案内。
お、おう・・・。完全に観光気分だったわ。
我々は登山靴だったので特に問題無しでしたが、一般の人は靴のチェックでNGを受けてました
そんな人たちは「わら草履」を別途購入する事で入山を許可されます。
「こんなので大丈夫かよ?」って思えますが、見た目に反してグリップ力は優れてるようだ。
軍手も必需品なので、現地購入しました。
結論を先に書いてしまうと、泥だらけになるのでお気に入りの手袋とかは使わない方が吉。
受付で貸し出された輪袈裟(わげさ)を肩に掛けて、いよいよ修行の道を進みます。
この「六根清浄」を唱えながら修行の道を進むのが、正しい参拝スタイルだとか何とか。
それでは六根清浄。いざ投入堂への修行の道へ・・・・っと思ったらポケモンGOに関する注意喚起文が。
投入堂への道中ですが、ざっくりこんな感じの登山道となります。
登山道とは行っても階段みたいに整備はされていないので、岩や草木を掴み這いつくばって登る
なので斜度も結構キツかったりする。これは足腰にキそうだわ・・・
修行の道その2。
登山道は狭いので所々で渋滞が発生します。譲り合いが大事
時には設置されたクサリを掴みながら登る箇所もあります。六根清浄、六根清浄!
クサリ坂の先にいきなり現われる人工物。岩の上に柱が立っているぞ?
見上げるとそれはお堂の床下部分だと分かる。どうしてこんな山奥に作った!?
とりあえずコースに従ってクサリを上がろう・・・。
こちらは重要文化財に指定されている「文殊堂」
内部には入れませんが、その外周部分へは靴を脱いで上がることが出来ます。
あら、良い景色。と言いたい所ですが、手すりも何もないので結構怖い
そろり下を覗き込む。怖い怖い・・・
こちらも重要文化財に指定されている地蔵堂。靴を脱ぐのが面倒だったので上がらず
更に先には県指定保護文化財の「鐘撞堂」
よくこんな所まで資材を運んで組んだな!
どうやって運んだ的な鐘は鳴らすことが出来ます。ゴーン!
更に進んで・・・
もうちょい進んで・・・・
はめ込んだように存在する県指定保護文化財「観音堂」を抜ければ・・・
ようやく到着。登山開始から休憩を含めて1時間ほど掛かりました
あの絶壁の「くぼみ」に投げ込まれたかのように見えるあのお堂。国宝の投入堂である。
今見えているのは平成の保存工事で手が加えられたものですが、
投入堂は平安時代後期(1086?1184)の建造と推定されているらしい。
そして当時、重機も無いような時代にどのように健立されたかは不明だそうだ。
一般修行者が近寄れるのはここまで。
足場も狭いし、このアングル以外で写真も撮れないので帰りましょうか。
混雑対応のため往復はちょっとだけルートが異なっていたり。
先ほどの文殊堂の床下を抜けて下山します。
下りのクサリ坂は結構危険。しっかりとクサリを握りしめて六根清浄!六根清浄!
何だかんだで受付を出発して投入堂まで往復2時間ほど掛かりました。
登山で言えば普通ですが、国宝の参拝と考えれば結構過酷。
なかなか足を運ぶことの出来ない、珍しい観光スポットでした。