小川が県境。奈良県と和歌山県の県境にある「万葉の里・飛び越え石」を見てきた。
県境ブーム、という訳ではありませんが今回も県境ネタ。
全国の県境について調べていたところ、和歌山県と奈良県には「飛び越え石」という県境があると知る。
なんか面白そうだったので、別の用事のついでに寄り道をした話題をさらっと紹介。
行くぜ名阪国道!という事で本日は6月12日(日)
奈良県で開催される「スルッとKANSAIバスまつり」に参加するために西へ移動。
バスまつりは毎年加盟社局の営業エリアを持ち回りで開催しているらしく、今回は奈良交通のある奈良市で開催。
ただし近年は新型コロナウイルスの影響で中止しているため、今年は3年ぶりの開催となる。
各社局とも、古いバスだったり最新だったり、普通のバスだったりと様々なバスを展示してました。
バスにはそれほど詳しくないうえに、関西のバス会社に馴染みは薄かったけど、それなりに楽しめました。
さて、主目的は「バスまつり」でしたが、せっかく奈良県まで来たので寄り道をしましょう。
とは言っても奈良市近隣のエリアにアテが無かったので、京奈和道(無料区間)を使って南下します。
県境を超えて和歌山県へ。そしてすぐの橋本東インターで降りる。
目的地は冒頭にも書いた万葉の里、飛び越え石です。
地元の学生が書いたであろう、観光案内のパネルが目印。
左ハンドルの車を運転する兄ちゃん、なんかトレンディ過ぎない??
無料駐車場の方にもパネルがありました。
うーん、遠くまでやって来た感のある景色だ。
飛び越え石は駐車場から少し離れていますが、歩いて行ける距離なので特に問題ないです。
強いて言えば「ザ・観光地」という訳では無くひっそりとしているので、案内に気をつけて進みましょう。
(最初、駐車場の案内に気付かずに車で通り過ぎた)
公道なのか農道なのか私道なのかよく分からん道を進み・・・
途中にある建物は、休憩所として開放されています。
「とびこえ休憩所」と書かれたこの建物。トイレも水洗式でとても清潔。
地元の人によってきっちり管理しているんだなという印象を受けました。
この休憩所、この時代には珍しく喫煙可能?(灰皿があった)
地元の方による竹細工が無料配布されていたりと、なかなか好印象だったので気持ちばかりの寄付金を入れる。
さて、飛び越え石はこの先となります。
万葉の時代、大和国(奈良県)と紀伊国(和歌山県)を移動する際に利用されていた古道である。
現代では道路整備がされ、この道を通る人は居なくなりましたが現在でもその国境の道は残されています。
階段を降りて落合川のせせらぎが見える所まで来ました。
この落合川が奈良県と和歌山県の県境となります。
冒頭の写真にも使いましたが、この石が「飛び越え石」です。
万葉の時代から、人々は石と国境を飛び越えて移動した事から「飛び越え石」だそうです。
県境ビュー。小規模な河川が県境ってのも珍しいですね。
飛び越え石ビュー。県境と短時間で往来しまくりです!!
とまぁ、県境である以外は単なる小川なので、しばらく撮影とか楽しんでサクっと帰ります。
京奈和道は無料だしインターから近いし、この道路を通る際には寄り道しても良いかと思います。
尺が余ったので、近くの観光スポットも紹介しましょう。
飛び越え石から県境を越えて、奈良県の五條市へ移動します。
五条といえば、鉄道マニア的には有名な場所がありますよね。
国道24号からも見える、あの鉄道遺構がお目当てでございます。
国道から住宅街に入り込み、一方通行の狭い道路を抜けるとそれがあります。
はい、どう見ても鉄道遺構ですね。
かつて奈良県の五条駅と和歌山県の新宮駅を結ぶ「五新線」として計画され、建設された路盤です。
開業する事なく現在を迎えているため、ジャンル的には「未成線」となります。
橋脚には「幻の五新鉄道」と書かれた案内が掲載されています。
建設から開業する事なく半世紀以上ここにあるコンクリート製の橋脚。
そのまま放置という訳ではなく、亀裂などに印がしてあるあたり、何かしらの管理はされている様子。
しかし営業路線ではないので管理するにもお金がかかります。この姿もいつまでここにあるか分かりませんね。
狭い道路を渡る橋脚。ここに鉄道が通っていたら、どんな姿になっていたのだろうか?
アーチ状の曲線を描いた橋脚が何とも美しい姿でした。
そんな感じで京奈和道の沿線観光地の話題でした。
帰りは同じく名阪国道に乗って、名古屋へと帰りましたとさ。